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デザイン、アート、建築の専門出版社

Light Navigation

東京都写真美術館の企画展「光と影_はじめに、ひかりが、あった」に選ばれた気鋭の写真家、片桐飛鳥の初写真集。
自然界に存在する色彩が織りなす光のグラデーションが表出する抽象表現は、空の一部を切り取った風景写真です。 デザイナー平野敬子の責任編集、デザインにより、現代における最高レベルの印刷技術を駆使した、オブジェのような一冊。

「光の行方」

「片桐飛鳥は、呼吸をするように、写真を撮る。」片桐飛鳥の作品を読み解こうとするとき、この言葉から導き出されるイメージが浮かびます。 人が生きる限り、心臓が鼓動を打ち、呼吸が止まらないように、規則正しい一定のリズムを刻みながら、 生命維持の活動が続けられることと、片桐が、淡々と作品を生 み出すこと、この二つのイメージが重なります。

作品「Light Navigation」の被写体が何であるのかは、その抽象表現からは読み解きづらいことですが、 天を見上げ、空の一部を切り取った風景写真です。多彩な色彩は、人工的な手法で生み出したのではなく、 自然界に存在する色彩がブレンドされた結果でした。

例えば海であったり、砂であったり、花であったりと、片桐が選び、切り取り、定着する世界の美しさについて私が言及すると、 このような言葉が返ってきます。「だって神様がつくったものだから、美しいのは当然なのです。調和しているものだから。」 そして、「作品は祈りに近い行為」であり、「捧げもの」であると。大切なことは、片桐が何に心を動かされ、 何を生み出すのかということであって、片桐飛鳥というフィルターを通し、大いなるものの存在を認識できることに意義を感じています。 (本文より一部抜粋)

平野敬子|コミュニケーションデザイン研究所 所長|デザイナー

著者プロフィール

1971年
東京都に生まれる
1994年
日本大学芸術学部写真学科卒業
流行通信社入社
1996年
流行通信社退社
展覧会
2006年
企画展「光と影?はじめに、ひかりが、あった」東京都写真美術館(東京)
2005年
個展「Light Navigation」フォト・ギャラリー・インターナショナル(東京)
2003年
個展「kuon+」フォト・ギャラリー・インターナショナル(東京)
2002年
個展「the Sea」アートコクーン(東京)
個展「Pacific+」アートギャラリーWALL(東京)
2001年
個展「KAZE」アートコクーン(東京)
個展「風」あーとらんどギャラリー(香川)
1997年
個展「Breath of the Earth」ギャラリー・トラックス(山梨)
作品集
2003年
「kuon」ポートフォリオ
「kuu」ポートフォリオ

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  • 定価
  • 本体4,800円 + 税
  • 発行日
  • 2007年2月7日
著者片桐 飛鳥
編集・文・アートディレクション・ブックデザイン平野 敬子(コミュニケーションザイン研究所)
協力工藤 青石(コニュニケーションデザイン研究所)
翻訳アルフレッド・バーンバウム
プリンティングディレクション田中 一也(凸版印刷株式会社)
用紙本文:ルミネッセンス マキシマム ホワイト135kg
見返し:ルミネッセンス マキシマム ホワイト135kg
表紙:ルミネッセンス マキシマム ホワイト110kg
カバー:ルミネッセンス マキシマム ホワイト110kg
サイズ天地300ミリ×左右257ミリ
頁数60頁、フルカラー
テキストJapanese & English
製本角背上製本、ジャケット装、シュリンクパック
  • 書籍コード
  • ISBN978-4-903348-04-9 C0072

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