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デザイン、アート、建築の専門出版社

HIROSHI SUGIMOTO

世界が注目、飛躍を続けるアーティスト・杉本博司の作品集。

「微動だにしないイメージの原像」

百年を一秒とする単位の中では「森」は樹木という花火を無限に炸裂させる壮大な運動体と見えるだろう。 そんな時間の中でも微動だにしないイメージとして、杉本は「海景」と称する水平線の写真によって悠久の海の姿を示し続けている。 「私が写真と言う装置を使って示そうとしてきたものは、人間の記憶の古層である。」と自身が語っているとおり、 僕らは杉本の写真によって記憶の中に確かに存在するイメージの原像を覚醒させられるのだ。
 「人間の目にはシャッターがない」と杉本博司は言う。必然的に長時間露光となる。 つまり生まれて眼をあけた瞬間から死の床で眼を閉じるまで、人の生は一生をかけた世界の露光なのだ。 歴史の中でおびただしい人々の眼に映じたイメージがどこかで堆積し重なりあい、イメージの原像が刻まれていく。 それらの光を彼方の地層から発掘するように集めて、杉本博司は僕らに見せてくれているのである。
原研哉(グラフィックデザイナー)

日本語版カード付き限定書籍

限定数
250部限定内容オフセット印刷カード、著者自筆サイン、
エディションナンバー入り
価格
18,000円 + 税

  • 定価
  • 本体 15,000円 + 税
  • 発行日
  • 2005年9月14日
著者杉本 博司
ブックデザイン松本 高明
作品ジオラマ、劇場、海景、恐怖の館、仏の海、建築、陰翳礼賛、ポートレート、松林図、護王神社-アプロプリエイト・プロポーション、観念の形、影の色、放電場、光子的素描
サイズ天地286ミリ×左右262ミリ
頁数400頁
製本ハードカバー、布クロス装、ジャケット付き
テキストEnglish
別冊日本語部分訳付き
発行HATJE CANTZ
発売ADP
  • 書籍コード
  • ISBN978-4-903348-00-1 C0072


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